【お悩み】子どもが学校に行けない…私のせい?

太郎 By: 太郎 | Posted: 2024/02/06

【お悩み】子どもが学校に行けない…私のせい?
子どもが学校に行きたくない…親にとって、これほど辛い悩みはありません。「うちの子だけどうして…」と自分を責めてしまうこともあるでしょう。でも、不登校は決して親のせいだけではありません。学校生活や友達関係など、様々な要因が絡み合って起こる問題です。

一方で家族要因は無視できない要素でもあり、理解を深めることは重要です。参考文献と私の経験をもとに、家族要因と対処を検討してみました。ご参考情報としてお役に立てれば嬉しいです。


・不登校児童の数
文部科学省の調査結果によると、小・中学校における不登校児童生徒数は約30万人、前年度から約5万人(22%)増加し、過去最多となった。在籍児童生徒に占める割合は約3%。


・不登校発生に関連する家族要因
①経済的な困窮
全国平均よりも世帯年収が低い家庭は、不登校発生リスクが高いことが示されています。経済的な困窮によって、学習環境やサポートが不足し、子どもは学校生活への不安やプレッシャーを感じやすくなる可能性があります。
<例>
学習塾に通わせたいが、経済的に難しく、勉強に遅れを感じてしまう。
家計が苦しくて、子どもに好きな習い事をさせてあげられない。
親が仕事に追われて、子どもと向き合う時間が少ない。

②不適切な子育て
しつけが厳しすぎる家庭や、甘すぎる家庭も、不登校発生リスクが高いことが示されています。厳しすぎるしつけは、子どもに過度なプレッシャーを与え、自己肯定感を低下させ、学校生活への意欲を失ってしまう可能性があります。一方で、甘すぎる子育ては子どもに規律や責任感を育む機会を与えられず、社会生活への適応が難しくなる可能性があります。
<例>
些細なミスでも厳しく叱り、子どもを萎縮させてしまう。
子どもが望むものは何でも与えてしまい、自立心や責任感が育たない。
親子のコミュニケーション不足で、子どもの気持ちや悩みを理解していない。

③弱い親子関係
親子関係が良好で、子どもが安心感や自己肯定感を高められる家庭は、不登校発生リスクが低いことが示されています。
<例>
親が忙しく、子どもと話す時間が少ない。
親が子どもの話を聞き、理解しようとしない。
親が子どもを過度にコントロールしようとする。


・対処
<親ができること>
子どもを責めたり、無理強いしたりしない。
子どもとじっくり話し合い、気持ちを理解する。
子どもが安心できる環境を作る。
子ども自身のペースに合わせる。

<周囲の力>
学校や地域の支援機関、専門家など、周囲の力を借りながら、子どもと向き合っていくことが大切です。焦らず、子どものペースに寄り添いながら、一緒に解決策を探していきましょう。


・私の経験談
私も不登校になりかけた子どもの一人です。前述の家族要因を照らし合わせると不登校になるリスクが高かったことがわかります。例えば、経済的に困窮していましたし、両親の帰宅時間は22時前後で一緒に過ごす時間はあまりなく、そしてよく些細なミスで叱られていました。しまいには学校でいじめられていました。普通に考えると不登校になる可能性が高いと思いますが、不登校になりませんでした。その理由は、自分の味方になってくれる人たちにより支えられていたからです。その環境のおかげで何とか自暴自棄にならず、踏みとどまっていました。この経験から、周囲の力を借りながら、子どもと共に歩んでいくことが大切だと考えています。


・参考文献
白片 匠, 平 和也, 長尾 青空, 伊藤 美樹子. 不登校発生に関連する家族要因の検討 : 子育て世帯全国調査データを用いて. 厚生労働統計協会. 2021.
文部科学省, 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査, 2023年


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