【お悩み】不登校の子どもが抱く学校への恐怖心を克服する方法はないのでしょうか?

太郎 By: 太郎 | Posted: 2024/02/04

【お悩み】不登校の子どもが抱く学校への恐怖心を克服する方法はないのでしょうか?
お子様の学校への恐怖心を克服したいと願うお気持ち、将来への不安、周囲からの目…ご自身も大きな負担を感じていらっしゃることと思います。お子様自身もきっと同じように思っている一方で、「学校に行かなければいけない」「友達から置いていかれる」「先生に怒られる」といった不安や恐怖が渦巻いているのかもしれません。


論文や私自身の経験をもとに、克服する方法のご参考情報を記載いたします。お役に立てれば嬉しいです。


・長期不登校児への認知行動療法的介入
著者の西村勇人 (2013) 氏は、5年間母親同伴登校していた小学6年生の男子児童に対し、認知行動療法を実施した事例研究を紹介しています。この事例では、母親からの分離行動の形成と学校関連刺激への段階的エクスポージャーという2つの方法が用いられました。

1. 母親からの分離:
母親との過剰な依存関係を解消し、児童が自立できるように行動パターンを修正しました。具体的には、母親と離れて過ごす時間を徐々に増やし、児童が自分で行動できるようにサポートしました。

2. 段階的エクスポージャー
学校環境への恐怖を克服するために、段階的に学校関連の刺激に慣れさせました。例えば、担任への不安の低下を目指して、自ら会いに行くという課題は本人にとって負担が大きいため、家庭訪問や3者面談など自然な形で会う機会を活用しました。また、クラスメイトに対する不安の低下を目的に、仲の良い児童に給食を持ってきてもらい少し話す、という本人に負担の少ない形で実施しました。

これらの方法により、児童は学校への不安を克服し、自信を獲得することに成功しました。その結果、小学校在学中に単独で授業に出席できるようになり、中学進学後は完全に学校へ復帰できるようになったと報告しています。

・私の経験談
小学生の頃、いじめられた経験があります。いじめによって、私は登校への不安が高まり、学校に行く目的や友達との交流の意味について深く考えることが多くなりました。しかし、不登校には至りませんでした。

その主な理由は、私の周りにいた人々がその不安を低減させるような言葉や接し方をしてくれたからです。例えば、両親は常に励ましの言葉をかけてくれ、いじめ行為が悪であること認識させてくれ、私が自暴自棄にならないように支援してくれました。また、同じクラスの他のグループの友人はそのグループへ迎え入れてくれ、居場所を作ってくれました。他クラスの友人はいじめられている期間も継続して一緒に登下校してくれたことで、登校する動機を作ってくれました。

このように、学校生活から遠ざかることなく、不安や恐怖を乗り越えることができた主な理由は、①自暴自棄にならず現状を正しく認知できたこと②サポートする側が継続的に関与してくれていたことでした。前述した西村勇人氏の研究を照らし合わせると、個人の不安や問題を乗り越える過程で、社会的サポートの役割が非常に重要であるということです。研究が認知行動療法の介入に焦点を当てているように、私の場合は家族や友人からの自然な支援が同様の役割を果たしました。このような介入やサポートが、不登校や学校に関連する不安を持つ児童・生徒にとって、彼らが再び学校生活に積極的に参加するための鍵となり得ると考えています。


・参考文献
西村勇人 (2013). 長期不登校児への認知行動療法的介入. 行動療法研究, 39(1), 59-66.

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