【お悩み】学生時代のいじめ体験、その心の傷は消えないのでしょうか?
By: 太郎
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Posted: 2024/02/11
【お悩み】学生時代のいじめ体験、その心の傷は消えないのでしょうか?
周囲に心配をかけたくないから一人で抱え込んでいる…
誰かに助けを求めたいけど質問できない…
「大丈夫」と自分に言い聞かせ一人で抱え込んでいる…
いじめ被害者や傍観者の中で、心当たりのある方はいるのではないでしょうか。これはいじめ後遺症の悪い面から目を背けているともいえます。関連する研究や私の経験を交え、いじめ被害の影響と克服への道を書いてみました。
1.いじめの数
こども家庭庁によると「令和4年度小中高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は681,948件(前年度615,351件)。
新型コロナウイルス感染症の流行が始まった令和2年度は全国一斉休校など教育活動が制限されたことにより全校種で大幅な減少となったが、令和3年度は新型コロナウイルス感染症流行前の令和元年度並みとなり、令和4年度では再び増加傾向となり過去最多となった。」と報告されている。
2. いじめ被害の長期的な影響
いじめを受けた経験は、うつ状態、不安症、自尊心の低下などの症状を引き起こし、将来に対する不安や人間関係への不信感など、長期的な影響を与えることがあります。
社会人になってからも、当時のトラウマがフラッシュバックしたり、人間関係がうまく築けなかったりと、苦しみを抱えるケースも少なくありません。
3. いじめ被害者自身の認識
しかし、多くの被害者は、自身へのいじめの長期的な影響を過小評価し、問題を克服したと感じている場合が多いようです。「自分はもう大丈夫」と無理に思い込もうとしてしまうのは、過去の経験を認めたくない、また傷つきたくない、周囲に心配をかけたくないという気持ちからかもしれません。過酷な状況を乗り越えた経験で強みを見出したことは、ポジティブ面かもしれませんが、ネガティブな影響は継続していることを認識した方が良いかもしれません。
4. 克服への道
一人で抱え込まず、専門家や周囲に助けを求めることが大切です。
カウンセリングや支援を受けることで、心の傷を癒し、少しずつ前向きに歩み始めることができます。そうすると、もっと良い人生を歩めるかもしれません。自分のペースで、少しずつ心の傷を癒していくことが大切です。
5. 私の経験
私は外資系企業で営業職として働いていた時、チーム内の人間関係の問題が原因でメンタルヘルスに問題を抱えました。
職場では絶えず人の批判やいざこざがあり、同僚たちも互いに批判し合っていました。このような状況は、学生時代にいじめられた経験がある私にとって非常に辛かったです。周囲の様子を見ていると、まるでいじめが行われている場にいるようで、自分もその一部になってしまっているように感じました。
また、過去のいじめ体験が原因で、人を信じることが難しくなり、過度に他人を尊重するようになっていました。その結果、他の人と話すときには自分の本当の気持ちや考えを隠すことが多くなりました。そして、職場の状況と私の性格面が組み合わさり、チームメンバー間の問題に関与したい気持ちや解決する気力がなくなり、自分を守るために彼らと距離を置くようになりました。
チームメンバーと同じ空間にいるだけでとても疲れてしまう中、会社の非常に重要なプロジェクトメンバーとして責任の重い業務もこなしておりましたが、誰にも相談できずにおり、責任と負担に押しつぶされてしまいました。
この経験を通じて、過去の経験、現在の環境、自分の性格面がどう絡み合って心の問題を作るか、身をもって経験しました。このように、いじめの後遺症が職場で顔を出すこともあります。早めに対処しましょう!まずは自分の認知から変えていく必要あると思います。
参考文献
坂西 友秀 (1995). いじめが被害者に及ぼす長期的な影響および被害者の自己認知と他の被害者認知の差. 社会心理学研究, 11(2), 185-194.
文部科学省(2023), 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(いじめ関連部分抜粋版), 1
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