私、wanwanは4年前うつと診断され、商社営業職を2か月休職後、復職、症状により仕事をコントロールしながら継続、そして、現在では従来通り、営業職の仕事、生活を取り戻しております。
第3話 人のあたたかさ、言葉のチカラ
うつで休職中にいろいろな人からあたたかい言葉をいただきましたし、感動的な出来事もありました。
まず、地元の中学の仲の良い4人の同級生たちは私がうつになったと聞くやいなや、グループLINEで「今度の日曜みんなでメシ行くからあけておくように」と1人からメッセージがありました。いつもならレスポンスがいまいちなのですが、この時はみんな返信が早く、みんな出席とのことでした。1人から個別でLINEがきて、「別にお前のためにみんな集まるわけじゃないよ。いつもみたいなノリだから気にせず来いよ。」という内容でした。このLINEで気持ちが楽になりました。集まりに行くといつもと変わりない、たわいもない会話をしながら食事しました。この時はまだうつと診断されて1週間くらいだったと思います。正直、行くのはかなり億劫でしたが、行ってみると、うつでもがいている自分がウソかのようにみんな自然と楽しい話をしていて、なんでオレはうつの世界にいるんだろう?と思えるくらいにうつについてはみんな1mmも触れてこないのです。なんで触れてこないのだろう?と思っていましたが、いつものこの雰囲気を肌で感じさせたいと思ってくれていたのだろうと思っています。いまだに確認はしていませんが。。。そして、この会合は2週間に1回のペースで行われ、忙しい中全員参加してくれました。遠い奴は車で片道2時間かけて来ていました。私のためではないと表向きは言っていてもいつも半年に1回顔出すかどうかっていう奴が2週間に1回は来てくれていたんです。本当にありがたかったです。
また、仕事で関わる人たちも私が休職してから1ヶ月くらいして、異変に気付きはじめました。仕事のお客様方からは私の上司に「wanwanくんはどうしたの?、どこか具合が悪いから休んでるの?」等の問い合わせがきており、うつということは触れず、体調が優れず、原因不明の睡眠障害で治療中という程にしていただいていました。ここで、思いも寄らないことが、起きるのです。私に対していつも厳しい姿勢だったお客様の1人が「wanwanくん、よくやってくれていたからなんとしても早く治って現場に戻って来てくれなきゃ困る。彼の代わりはなかなかできないからね。」と言ってくれていたようなのです。褒められたことも1度もなく、営業にいってもいつも次から次へと無理難題を依頼され、少しでも対応が遅かったり、不満なことがあると厳しい言葉を貰っていました。そんなに心配してくれて、さらに代わりはいないから困るなんて言葉いただけるなんて、夢にも思いませんでした。なんなら、「不眠症になるような精神的におかしなやつは営業にこさせるな」とか言われ、担当変更になるんだろうなとも予想していたところだったのに。。。他人からどう思われているなんて本当にわからないものです。やはり、今思うとこの言葉をもらえたことは自分にとってかなり力となりました。うつぬけのきっかけの1つだったなと感じています。
家族からは最初は休むことも反対されておりましたが、私の苦しむ様子をみて、休みたいなら休みなさいと言ってくれました。特に父親は昭和な感じの昔の男なので「オレの子供がうつになるなんてありえない。うつなわけないだろう。疲れているだけだ、早く寝て明日に備えれば大丈夫だ。朝には気持ちは切り替わってる。」と最初は鼓舞してくれていましたがだんだん病状が悪化していく私を見ていて「もう休んでいいぞ。思いっきり休みなさい。」と言ってくれるようになりました。親戚のおばさん等に相談したのだろうと思います。休んでからも身の回りの世話もいろいろやってくれて、うつに関しても理解を深めようと努力してくれていて、「うつ病は誰にでもなる可能性があるんだってな。急になったりもするみたいだな。」とオレも理解しようとしてるぞという姿勢をみせてくれました。ボケっとしていると「散歩でもしてきたらどうだ?」「何を考えてるだ?変なこと考えすぎるな。何も考えずにしっかり休め。」と頑固な父なりにあたたかい言葉をかけてくれました。そして、ある日の夜中なかなか眠れずリビングでボケっと座っていました。そして、父も起きてきて、「どうした?寝れないか?寝れないのはしょうがないな。」と声をかけてくれ話はまだ続きました。私は聞くだけで言葉は発してませんでしたが。「おまえがうつから復活するまでお金がいくらかかろうが何が何でも元通りにしてやる!この家を売ってでも元の姿に戻す!オレを含め、家族全員一緒の気持ちだからな!だから何も気にせずしっかり休め!」と言い放ち父は自分の寝床へと戻っていきました。
正直、こんな風に思ってくれているなんて微塵もなく、何なら家族からも見放され、1人でどうやって生きていく?なんで結婚もしてないんだ?あの時付き合ってた子と結婚しておけばこんな風にはならなかったのにとか、マイナスなことばかりイメージしていたので。
これも本当にありがたい出来事だったと思います。
高校の同級生もゴハンに誘ってくれて、「仕事がもし、辛いならやめていいぞ!1番大事なのはお前の命だから!」とかカッコいい言葉をかけてくれる奴もいました。
うつの期間中本当にたくさんのあたたかいメッセージ、感動するような出来事があり、周りの方のありがたみを感じましたし、今までの自分の人との関係づくりは間違っていなかった。と思えた期間でもありました。言葉のチカラって本当にすごいんです。本当に救われます。
〜つづく〜
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